こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。

景気はあまり良くないのに労働市場は需給逼迫で、広島県の有効求人倍率は全国で東京に次いで2番目です。これは新しいショッピングセンターができた影響もあるでしょうが、経営者さんに話を聞くと頻繁に出てくる話題が採用難。

昨日も、あるメーカーのコンサルティング中に社長とそんな話題になりました。構造的な問題を解決するには枠にとらわれない発想が必要です。その方法をひとつお伝えしました。

左脳が強すぎるのが人の常。ではどうするか?

僕は発想力や論理力に関するコンサルティングをしていますが、発想力に乏しいヒトが本当に多いです。これは、典型的なヒトの人生の中では、ロジカル(論理的)に考え、生きることが強要されるからです。

小学生の頃から1問1正解形式のテストにドブ漬けになり、思考は論理的に正解を求めるようになります。ビジネススクールで行うケーススタディで、正解を言ってくれないと文句を言う日本人留学生が多いのはそのせいです。

ケーススタディの正解は一つではなく、たくさんある正解を導いたプロセス自体に意味があるわけですが、ヒトは自然に正解を求めてしまいます。

こういう思考方法はロジカル・シンキングで左脳が司ります。この左脳が強すぎるのがヒトの常です。

しかし、ロジックというのは深く掘り下げるタイプの思考で、何か新しいアイディアを得たいときには向いていません。そういうときには、枠にこだわらない幅広い思考、つまり、右脳が司るクリエイティブ・シンキングが必要になります。

採用難に悩む経営者が、どうやったら採用数を増やすことができるか考えるときには、クリエイティブ・シンキングが必要です。

その方法の一つが「ランダム・インプット」です。

ランダムに選んだ単語なりイメージから発想を広げていくという発想法で、例えば、このメーカー経営者の場合、ランダムに選んだ単語が「宮島」でした。この単語から発想、連想したことを書き出し、そこから採用数を増やすための方法を発想していくのです。

宮島と採用って全く関係がありませんが、このような、目的と全く関係ないものをランダムに選ぶことで発想の幅が広がり、枠の外にまで目が届くようになります。

すると、たとえば、「屋外型、参加型の会社説明会」というアイディアが浮かんできます。

ロジカル思考が強いと問題に対する答えをすぐに導き出そうとして、関係がある情報を集めがちになりますが、ランダム・インプットはその逆で、関係がない情報から発想していきます。

最近読んだある税理士さんのブログで、「ランダムウィキペディア」というのがありました。これもランダム・インプットと同じで、関連性がない情報から本来の目的達成に必要なアイディアを導き出そうというものです。

最近はまっているのは、「ランダムウィキペディア」です。
クリックすると、ランダムでウィキペディアを表示してくれます。
まったく恣意性のないインプットなので思わぬ発見があり、おもしろいです。

他にも色んな方法がありますが、ひとつでもいいので実践してみることをオススメします。

 

今日のまとめ
よく考えることはいいことですが、問題はどう考えるかです。ロジカル・シンキングだけだと従来の枠の中での思考になって難題を解決できるような良いアイディアは生まれません。ランダム・インプットはとても簡単な発想法で、やってみると意外に楽しい方法です。しかもアイディアの創造という意味ではとても効果があります。

 

この記事を書いた人
諏訪昭浩(すわあきひろ)
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
1961年広島生まれ。在米11年のMBAを持つ米国公認会計士として複数企業の経営を歴任した元エリートビジネスマン。自らが実践してきた、選ばれるため、売り上げるための仕組み作りとパーソナルブランディングをベースに独自のノウハウを構築し、セミナーやコンサルティングを行っている。

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