こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。

僕がアメリカのビジネススクールを卒業した1994年にはAmazonが創業しました。翌1995年にはYahoo!が、1998年にはGoogleが創業しました。そんな華々しい成功例の影で星の数ほどのスタートアップが消えていきました。

まさにそんな時代、日本では1997年に楽天市場が創業しています。三木谷社長は一橋大学の後輩ですが、卒業後は今は無き日本興業銀行に就職しました。楽天創業当時、興銀にいた僕の同級生が、「三木谷って言うヤツが数人で起業したらしい」と彼をあざ笑うようなことを言っていました。あざ笑いたくなるくらい起業というのはリスクが高く馬鹿らしいことだったのです。

今では少し起業に対する風当たりが弱くなり、たくさんの人が起業を目指すようになりました。いいことですが、僕はとても滑稽に感じるのです。それはこういう理由からです。

起業しただけで浮かれている滑稽な人々

よく使われる統計で、こんなのがあります。創業1年後の生存率は60%、創業5年後の生存率は25%、そして創業10年後の生存率は10%。統計というのはよくよく吟味しないとだまされることがあるので注意が必要ですが、小規模な企業の場合、生存率は、まあこんなものだと僕も同感します。
起業して生き残るのはとても難しいのです。
しかし、この、生き残る難しさと比べると、起業するのは本当に簡単です。世の中には起業塾や創業塾があふれかえっていますが、何を教えてるんでしょうね。
起業するノウハウだけなら、そんなのわざわざ教えてもらわなくても簡単。そのノウハウに加えて、潰れないノウハウも教えているのなら、こんなにたくさんの起業が失敗しているはずがないですね。
僕は起業を積極的に勧めません。なぜなら、そこにはごく一部(10人に1人)の覚悟ある人にしか通り抜けられない棘の道があるからです。でも、その覚悟さえあれば、潰れない方法を教えてあげることができます。
ビジネスプランの段階で10年持つか持たないかはある程度明白です。数少ないですが、僕がプランニングの段階から参画した起業は絶対に潰れません。
世の中、バラ色の絵を描いて甘い目論見の基に始める起業がほとんどです。そんな起業のほとんどにはビジネスのゴール設定がなく、起業すること自体がゴールという、何とも理解できない状況があります。滑稽です。
あなたがもし起業したいなら、起業自体をゴールにしないでください。起業は手段です。その手段で何がしたいのか。ビジネスをどうしたいのか、ゴール設定とそのための方法を確立してください。そして僕に一声掛けてください。
今日のまとめ
起業におけるゴール設定について補足しますと、アメリカにあって日本には少ないのが起業における「撤退戦略」です。いつ、どうやめるかをプランに組み込むことはとても健全なことです。

 

この記事を書いた人
諏訪昭浩(すわあきひろ)
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
1961年広島生まれ。在米11年のMBAを持つ米国公認会計士として複数企業の経営を歴任した元エリートビジネスマン。自らが実践してきた、選ばれるため、売り上げるための仕組み作りとパーソナルブランディングをベースに独自のノウハウを構築し、セミナーやコンサルティングを行っている。

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