こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。

今日は、「接客英語を考える」の第2回、「マスターできるか?」です。

接客英語を考える(第1回:おもてなしできるか?)

日本を訪れるインバウンドの不満第1位は外国語が通用しないこと。接客英語の本がものすごく出版されているのに、インバウンドが急激に増え始めた約10年前から状況は殆ど変わっていません。確かに接客英語を実際に使えるようになるのはかなり難しいですね。僕は接客英語の社内研修を請け負ったことがありますから、その難しさ、辛さはよく知っています。

なぜ難しいのでしょうか? 今日は、接客英語をマスターすることについて考えて見たいと思います。

「聞き流すだけ」で英語はしゃべれるようにならない!

一つのことをマスターするのに要する時間は大体2000時間だと言われます。英語を中学から学び始めたとして、ちょっと試算してみました。

  1. 中学英語の授業時間数: 50分 × 週当たり4時間 × 年間35週 ×3年間 = 350時間
  2. 高校英語の授業時間数: 50分 × 週当たり4時間 × 年間35週 ×3年間 = 350時間
  3. 大学英語の授業時間数: 90分 × 週当たり2時間 × 年間30週 ×2年間 = 180時間

大学の教養課程まで英語を学習したとしても、総時間数は880時間しかないんですね。

ここまでやっても英語はマスターできません。そこで、駅前留学とか、本を買うとか、聞き流すとか、いろいろおやりになるわけです。

世の中には、非常に簡単に英語がマスターできるといううたい文句の教材が氾濫していますが、そもそも聞き流すだけで英語がマスターできるはずがありません。(いくつかの効果はあります。)マスターまでいかなくてもせめて接客するための英語くらいは…という方もいらっしゃいますが、それでもやはり聞き流すだけでは無理ですし、それ以外の方法でもかなりの時間と努力が必要です。

何が難しいか?
皆さん、英語を使って外国人とコミュニケートすることを「英語をしゃべる」と言われますが、実はこのコミュニケーションには、「しゃべる」ことだけでなく、「聞くこと」が必要です。
英語をしゃべるのは、フレーズを覚えて口に出すだけですから、記憶さえすれば簡単です。しかし、相手がしゃべることを聞いて理解しなければ、何をしゃべっていいのかわかりませんし、会話になりません。そして、この「聞く」ということが、普通の日本人が日本で普通に生活している中でマスターすることが極めて難しいことなのです。
それほど難しい接客英語。接客英語は手段ですから、接客に英語が使えなければそれ以外の方法を考えるために時間を使った方が利口だと思います。

今日のまとめ

今日は、「接客英語を考える」の第2回、「マスターできるか?」でした。接客英語をマスターすることは難しいので、それ以外の接客方法を考えた方が利口ですね。それともあなたは2000時間を接客英語の学習に費やす覚悟がありますか? お読みいただき、ありがとうございました!

「外国語をしゃべらなくてもできるインバウンド接客術」についてはこちらをご覧ください。

この記事を書いた人
諏訪昭浩(すわあきひろ)
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
1961年広島生まれ。在米11年のMBAを持つ米国公認会計士として複数企業の経営を歴任した元エリートビジネスマン。自らが実践してきた、選ばれるため、売り上げるための仕組み作りと、パーソナルブランディングをベースに独自のノウハウを構築し、セミナーやコンサルティングを行っている。

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