こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。

モノブランドを考えるとき、形、色、その他の属性を徹底的に洗い出します。属性はモノの個性であり、そのモノがそのモノである理由なのでとても大切なのですが、属性が「レッテル」に変わると、新たな発想ができなくなります。

レッテルを剥がすと見えてくる景色がある

レッテル貼りは自分(あるいは自分の思考)を楽にするための行為です。これはこうだ、あれはああだ、と決めておけば、思考がとてもシンプルになるからです。

たとえば、モノに対しては、「中国産は質が悪い」「メイドインジャパンは高品質」という話をよく耳にします。ヒトに対しては、「Aさんは社交性がない」「B君はいつも笑顔だ」と、属性の一つを取り上げて、それがすべてかのような話し方をします。これがレッテルです。

レッテルを貼ると、その属性以外の属性が見えなくなります。

「中国産は質が悪い」というレッテルは、ある特定の商品の品質が悪かったことを全中国産に適用してしまったために発生しますが、中国産にも良いものも悪いものもあります。その良いものが見えなくなってしまいます。HUAWEIの製品は中国産ですが、HUAWEIは中国産だから質が悪いと考えると大間違いを犯します。ここの製品は今や世界トップクラスの技術を誇ります。

「Aさんは社交性がない」のは、そういう傾向が多くみられるために発生したレッテルですが、Aさんに「一般的に大多数のヒトが考える」社交性がないかもしれないだけで、Aさんだって人付き合いはできるのです。

このように、あるレッテルを貼ると、そのモノやヒトの他の属性が見えなくなります。

社会の進歩はヒトにロジカルであることを要求してきましたが、ロジカル思考はAIが担える分野。ヒトとしては、これからクリエイティブであるという属性を磨いていく必要があります。クリエイティブである、つまり発想力に富むためには、全ての属性を見渡さなければなりません。レッテルを貼ってしまうと、これができなくなり、その結果、発想がとても貧弱になってしまいます。

今日のまとめ

ロジカルに考えるためには単純化が欠かせません。その結果生まれた弊害がレッテルです。レッテルはロジカルに考えるのには役立ちますが、クリエイティブに考えるには邪魔になります。

この記事を書いた人
諏訪昭浩(すわあきひろ)
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
1961年広島生まれ。在米11年のMBAを持つ米国公認会計士として複数企業の経営を歴任した元エリートビジネスマン。自らが実践してきた、選ばれるため、売り上げるための仕組み作りと、パーソナルブランディングをベースに独自のノウハウを構築し、セミナーやコンサルティングを行っている。

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