ある企業のコンサルティングをやっています。目的は、ある事業のために最高の人材を集めること。
その企業には、もちろん正式な名称があり、決まったロゴマークもあり、それらを使って求人をしています。
問題は、この企業がどんな企業なのか、よくわからないことです。
名称やロゴマークは特定の目的のために作られたものではありません。特に古い企業の場合、ブランドコンセプトなしに何となく決められた場合がほとんどです。
今回のコンサルティングでは、最高の人材を集めるという目的に特化した名称とロゴを考えます。
ただ、名称変更には登記が必要ですから、正式名称を変更するのではなく、その会社のひとつの事業だけのための、言ってみればプロジェクトベースの名称とロゴを考えます。サブネーム、サブロゴ、ですね。
名称やロゴで目指すのは、最高の人材を集めるために、私たちはどんな会社なのか、という強いメッセージを込めることです。
「私たちは誰?」何となくゆるく集まった人の集団が企業という組織です。もともとこんな質問に対する答えが共有できているわけではありません。
そこで、まず「私たちは誰?」を明確にして、それを言葉や形に変えていきます。そして社内で共有し、発信します。
自らの正体、自らの価値、そして、その先にある、顧客や社員が得られるであろう価値。そうしたものをひとつひとつ明らかにできなければ、企業はただの「顔なし」です。
(ヒトブランドマイスター 諏訪昭浩)