こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。

「令和」。遂に新元号が発表されました。日本は西暦を使っていますから情報の取引的には元号は不要です。しかし、元号を使い続けることにはとても意味があると考えています。時代の流れの中で捨てていいものと守るべきものがあるのです。

歴史は時に機能や利便性に勝る

西暦ばかり使っていると、つい「今、平成何年だったっけ?」と聞くことが増えます。そんなときに「面倒だな」と感じる方も多いのではないでしょうか。

「西暦だけにすればいいのに。なんで役所はいまだに元号なの?」

時代の流れの中で、機能的に役割を終えるものは捨てられ消滅します。でも、役割を終えていなくてもなくなる場合があります。

たとえば、僕の故郷である広島市は、原爆で市街地が壊滅したところから新しい街造りが始まり、その過程でたくさんの「町名」が消失し、あるいは変わりました。

たとえば、広島に「加古町(かこまち)」という町がありますが、これは戦後にあてられた漢字で、戦前は「水主町(かこまち)」という字でした。おそらく難しい漢字だから、読みにくいから、という理由で変えられたのだと思います。

このように、機能や利便性を優先して脈々と続く歴史を切り捨てると、とても残念なことが起こります。それは本来の意味がわからなくなることです。

「水主」とは船乗りのことで、水の神様という意味もあります。ですから水主町という町名からは、その昔この地域が船乗りの町だった、という事がわかるのです。実際、この「旧町名は広島藩の水軍要員として編成された水夫(水主/かこ)が集住していたことに由来する」(Wikipedia)のです。

人間一人の人生の長さを遙かに超えて続くものには、それなりの合理性と意味が備わっていることが多いのです。

運転免許証の有効期限表記が西暦と元号の併記に変わりましたが、元号を使い続けるには、西暦との併記が最も優れたやり方だと思います。

今日のまとめ

アメリカ式資本主義と合理主義の浸透で貨幣価値と利便性が最優先されますが、プライスレスという言葉があるように、もっと別の価値観で見てみることも大切です。今、歴史が持つ価値観を再認識するときに来ています。

この記事を書いた人
諏訪昭浩(すわあきひろ)
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
1961年広島生まれ。在米11年のMBAを持つ米国公認会計士として複数企業の経営を歴任した元エリートビジネスマン。自らが実践してきた、選ばれるため、売り上げるための仕組み作りと、パーソナルブランディングをベースに独自のノウハウを構築し、セミナーやコンサルティングを行っている。

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