こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。

「クリぼっち」って初めて聞きました。クリスマスを一人で過ごすことなんですね! 3連休明け、クリぼっちな僕が今日お届けするのは、知らず知らずの間に上から目線で商売をしている悪い例についてです。

売り手目線になっているのに気付かない

某社の新規事業立ち上げのお手伝いで、銀行、司法書士、税理士、建設業者その他の関係者と打ち合わせをしています。

先日うかがった某大手銀行でのできごとです。ある登記が必要で銀行に司法書士を依頼していましたが、銀行の若手担当者が、その費用が50万円だと言うのです。

「え? 何で50万円もかかるの? それ以前に、固定資産税評価額がわからないで何で算出できるの?」

僕の質問に対して、担当者はこう言いました。

「司法書士の先生がそう言ってますので。」

「では、その見積もりを見せてください。」

「見積もり、これから先生にたのみます。」

(唖然…)

何が起こっているかというと… この担当者、司法書士「先生」の言いなりになっていて、提示された価格が適切かどうかの判断なしに顧客に丸投げしている訳です。「先生」が言うのだから間違いない。なんか文句ある? って感じで、完全に売り手目線になっています。でも本人は、それに全く気づいてない。

で、どうなったのか?

そして、この登記は僕の紹介した司法書士が13万円で(!)行うことになりました。それを50万って…

後日談ですが、この50万円には新規借入に伴う担保設定費用が入っており、さほど法外なものではないことがわかりました。問題は銀行の説明不足でそれが顧客に伝わっていなかったことです。ここから誤解が生じ顧客におもしろくない思いをさせています。

銀行と顧客双方の移行で、全ての取引を僕が紹介した司法書士が行うことになりましたが、総費用は45万円。50万円と比べると5万円も安くなりました。

もし自分事だったらそうはなってないでしょ!
僕が50万円という価格にピンときたのは僕には相場観があるからで、その登記に50万円もかかるはずがないと思ったからです。担当者にはその相場観がなく、「先生」のおっしゃることは価値がいない、と思い込んでしまっています。でも、もしこれが自分のための登記だったら、もしかしたら、「もっと安くできないのかな?」と思われたかもしれません。
後でこれがそんなの法外な価格ではないことがわかりましたが、それでも司法書士を変えると45万円でできる取引です。銀行は、いつも使ってるからという理由ではなく、「この司法書士がベストだから」という理由で取引に使ってほしいものです。そのためには定期的な見直しも必要でしょう。
「買い手目線」がないと売れない
「顧客にとってこれがベストか?」という意識はお客様商売をしている方全てに必要な「買い手目線」です。
常に買う側の気持ちや感覚になって考え動くことです。売り手目線で、自分の都合のいいように、できるだけ手間を省いて、等と考えると、絶対に売れません。売れたとしても、将来その顧客は逃げていきます。
この銀行担当者が、ベストの司法書士だという自信を持ってしっかりと説明していればトラブルや問題は防げたはずです。

今日のまとめ

今日は、「知らない間に殿様商売になっている残念な例」について書きました。お読みいただき、ありがとうございました!

この記事を書いた人
諏訪昭浩(すわあきひろ)
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
1961年広島生まれ。在米11年のMBAを持つ米国公認会計士として複数企業の経営を歴任した元エリートビジネスマン。自らが実践してきた、選ばれるため、売り上げるための仕組み作りと、パーソナルブランディングをベースに独自のノウハウを構築し、セミナーやコンサルティングを行っている。

記事を気に入ったらシェアしてね!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事