こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。

ヒトには環境適応能力があって環境の変化に対応することができますが、その能力が発揮できない場合があります。たとえば経営環境の変化に気付かないと重大な事態を招くことがあります。それはどういう場合で、それを防ぐにはどうすればいいでしょうか。

緩やかな環境変化に気付かないと重大事態を招いてしまう

取り巻く環境が変われば、それに自分自身をアジャストして適応すれば生き延びることができます。すべての生き物が持っている能力で、これを環境適応能力と言います。
乾燥地帯の植物は水分放出を抑えるために葉を小さくしました。サボテンの「とげ」は葉、そして太い部分は水をしっかり蓄えるための茎です。
人間は、そういう自然環境だけでなく社会環境へも適応します。たとえば、広島と東京で歩く人の速さを比べると東京の方が早いですが、広島から東京に引っ越すと、速く歩く環境に適応して自ずと歩くのが速くなります。
さて、このような環境適応能力が生き物にはあるのですが、問題はその環境変化が急激か緩やかかによって適応能力に違いが出ることです。
「ゆでガエル理論」というのがあります。鍋の中で煮えたぎる熱湯にカエルを投げ入れるとびっくりして飛んで出ますが、水が入った鍋にカエルを入れてゆっくり温度を上げていくと、カエルは温度上昇に気付かないでゆでガエルになってしまうという話です。
これ、実は科学的にも根拠がないまゆつばものなんですが、経営者が緩やかな変化に気付かないで大変な事態を招いてしまうという時のたとえに使われます。ヒトは急激な変化には気付けますが、変化が穏やかであればあるほど気付きにくくなって対応のタイミングを逸してしまう、という話です。
では、ゆでガエルにならないためには何が必要でしょうか。必要なのは常に変化する環境の中に身を置くことです。
慣れ親しんだ環境は心地よくて抜け出したくないものですが、もしかすると気付かないうちに破滅への変化がゆっくりと進んでいるかもしれないわけです。そこで、場を変え人を変え、やることを変え、方法を変え、とにかく同じ環境の中にじっとしていることを止めるのです。
ぬるま湯は気持ちいいですが、気持ちよいかどうかではなく変化しているかどうかで取り巻く環境をコントロールすることが、思いも寄らなかった事態を防ぐために必要なことです。
今日のまとめ
環境はアンコントローラブル(制御不能)なのではなくコントローラブル(制御可能)です。「環境は自分で決める!」 こういう意識が大切ですね。

 

この記事を書いた人
諏訪昭浩(すわあきひろ)
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
1961年広島生まれ。在米11年のMBAを持つ米国公認会計士として複数企業の経営を歴任した元エリートビジネスマン。自らが実践してきた、選ばれるため、売り上げるための仕組み作りとパーソナルブランディングをベースに独自のノウハウを構築し、セミナーやコンサルティングを行っている。

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