こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。
部下の育て方動かし方は組織の管理者が必ず直面する課題ですが、これについてはもう本当に溢れんばかりのノウハウが出版されたりセミナーで語られたりしています。
僕が一番大切だと思う部下の育て方の基本中の基本について書きました。
部下に「当てにならない上司」とプチ思わせる勇気を持て!
山本五十六の「やってみせ…」という言葉は、部下を動かす方法として有名ですが、実はこの言葉には続きがあります。
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。
ここには人を育てて動かす極意があります。口で偉そうに言ってもできなければ人は動かないし育ちません。まずは自分でやってみせること、できらた褒めること、そして、できるできないにかかわらず、部下を信頼して任せること。これが大事なのだと。
いいですね。いいですが、実はこれを実践することはなかなか難しいわけです。
相手を信頼し任せるだけの気の長さがない。
自分でできる能力がない。
褒めてやる器量がない。
これらの中で一番難しいのは、「相手を信頼し任せる」ことだと思います。自分ができる場合はなおさら口を出したくなるからです。
そこで、同じような効果を生むとても簡単な方法をひとつお伝えします。それは、「あの人はあてにならない」とプチ(軽く)思わせることです。
本当に当てにならない無能な上司は論外ですが、たとえ能力が高くても、それを発揮しないで「この野郎、こんな忙しいときにふざけるな!」と言われそうなおバカを演じるのです。
たとえば、テレ朝水9のドラマ「特捜9」で寺尾聰演じる特別捜査班班長の宗方朔太郎は、実はとても有能な刑事ですが、ドラマの中では捜査が行き詰まっているときにテレビゲームで遊んでいたり、好きな将棋の試合を見に行ったりするわけです。部下は「は?」となるわけです。だから部下たちはそんな班長に頼み事をしないで自発的に動いています。(実は、テレビゲームも将棋も、すべて操舵に関係しているのですが。)
できてもやらない。おバカを演じる。これだけで少なくとも表面的には「あの人はあてにならない」と部下から思われる上司になれます。そして、それによって部下の自発性が格段にアップするのです。
薬を使わないことで有名な小児科医の真弓定夫さんは、その理由について、「人間の自然治癒力を向上させるのが医者の仕事だ」と言っています。薬による対処療法ではなく、自然治癒のサポートをするだけでいいと。
その彼が子育てについて、人間以外の動物は親の姿を見て自然と子どもが育っていくが、人間の親は子どもが育つ前にあれこれ口を出すから子どもが育たないのだと述べています。
部下の育て方も同じですね。心配だから、成長して欲しいから、色んな理由であれこれ口を出しますが、それでは自然治癒力が発揮されず育たないのです。
あなたは部下から「当てにならない上司」と思われる勇気がありますか?
巷には星の数より多い部下の育て方や子育て論が存在しますが、仮に全部実践したからと言って最高の効果が得られるわけではありません。「~論」の蔓延は知恵に溺れる人の傲慢の結果だと思っています。そんな中で僕が信じる最高の方法は放任(のふりをする)ことです。19世紀にアダムスミスが国富論で述べた「レッセフェール」(自由放任)が私たちの生きている21世紀の経済社会の根幹に埋め込まれているように、放任は時代を超える黄金律のように思います。
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
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