こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。

21日、イチローが選手生活にピリオドを打ちました。僕はシアトルで働いていたので、Safeco Field(現在のT-Mobile Park)にはよく行きました。ちょうど大魔神佐々木もいた時で、佐々木がよく来る日本食とか(彼は日本食しかだめだったと聞きます)、イチローが来るゴルフ場とか。

引退会見でもその質問があったし、翌22日のワイドショーなどでもしきりにコメントされていたのは、「イチローの監督就任はあるか?」ということでしたが、僕はとても違和感を覚えます。

スキルセットという考え方がないと有名選手が監督になる

今から書くことは以前から言われていることです。「名選手は名監督にあらず」という言葉もあります。いくら活躍した選手でも、名監督になるかどうかはわからない、ということです。

それでも日本の野球界では名選手が引退後に監督に就任する場合が多いです。その中には監督としても活躍した方がたくさんいらっしゃいますが、僕はいつもその方がベストではないと思っています。

名選手が監督になってはいけないという主張ではありません。名選手だから監督になる素質があると考えるのがおかしいと、ただそれだけです。

なぜそんなことが起こるのかというと、日本には「スキルセット」という考え方が希薄だからと思います。

「スキルセット」とは、職務をこなすために必要な知識や技術のことです。名選手には名選手のスキルセットがあるし、名監督には名監督のそれがあります。そしてその2つは、同じ野球に関連していながらも、全くと言ってよいほど異なるものです。

イチローの監督就任の是非を判断するとき、彼が監督のスキルセットを持っているかどうか冷静な判断が必要です。それが不明な、例えば今の段階で、「イチローは絶対に監督をすべきだ!」と声を荒げるお昼のテレビのコメンテーターは頭がおかしいんじゃないかと思うし、それに対して、「そうなれば、人気が下がっている野球にも子どもたちが戻ってくるかもしれない」と、まるでイチローを客寄せパンダのように扱う別のコメントも、笑止千万だと思うのです。

今日のまとめ

明確な判断基準とそれに基づく冷静な判断。これって日本人が苦手なことかもしれません。人間関係とか、根性とか、そういう、判断にとってどうでもいい要素が、本来なすべき判断をだめにしているのかもしれません。

この記事を書いた人
諏訪昭浩(すわあきひろ)
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
1961年広島生まれ。在米11年のMBAを持つ米国公認会計士として複数企業の経営を歴任した元エリートビジネスマン。自らが実践してきた、選ばれるため、売り上げるための仕組み作りと、パーソナルブランディングをベースに独自のノウハウを構築し、セミナーやコンサルティングを行っている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事