僕が知り合ったばかりの経営者さんから推薦書を尋ねられたとき、必ずお勧めするのは「稲盛和夫の実学ー経営と会計ー」です。

稲盛和夫は京セラ創業者で、その後、無報酬でJALの再建を手がけた、日本を代表する辣腕経営者です。

彼は早くからキャッシュフロー経営を提唱しており、「稲盛和夫の実学ー経営と会計ー」は1998年に出版され、世界で70万部以上発行されました。

キャッシュフロー経営は、当時の中小企業経営者のほとんどが知らない概念だったと思います。

今ではある程度は認知度が高まりましたが、それでも周知されているとは言えず、どちらかというと、難しくてとっつきにくいことのように思われがちです。

カネブランドマイスターの僕はこれこそが企業経営の真髄だと考えています。

 

僕の知り合いの堀江昭佳さんが書かれた「血流がすべて解決する」は、血流改善によって心身の健康を保つためのノウハウを提供していますが、僕は、「金流(きんりゅう)」つまりカネの流れ(=キャッシュフロー)が企業経営の全てを解決する、と考えています。

銀行勤務を経て米国公認会計士になり、その後、自らが企業経営をし、経営者にアドバイスをするようになりましたが、常に第一義とし、また、常に訴えてきたのが、キャッシュフローの大切さです。

 

キャッシュフロー経営というと、先程書きましたように、ちょっと難しそうに思われるかもしれません。でも、簡単な考え方なんです。

利益が出てもカネがない。これ、実際に経営に携わっている方ならすぐにどんな状況なのかわかると思います。

キャッシュフロー経営は、そうならないように、また、カネがたまっていくように、カネの流れを管理する手法です。

極めてシンプルで簡単。

でも、会計知識の習得からはじめてそれを実践しようとすると、とても負担が大きく、また、そのことが、本当はシンプルな考え方を難しそうに見せてしまいます。

僕がアドバイスするのは、会計知識を必要としないキャッシュフロー経営です。

なぜなら、会計知識がない経営者さんがあまりにも多いからです。

 

遠回りしないですぐに実践できるキャッシュフロー経営で、「なんでカネが足りなくなるんだ!」という長年の悩みから解放され、「経営してきたけど何が残ったんだ?」ということにならない生き方をしていただきたい。

売上は伸びたのに資金繰りが厳しい。月末どうしよう。何とかかき集めてクリア。あー良かった! でも、1ヶ月するとまた同じ事が。
仕方なく自分のお金で何とかすることも。

これでは何のために経営しているのかわからないですね。

それでも長年苦労して会社を維持してきた。社員の生活を支えてきた、と理由付けをして誤った経営を肯定する。でも、自分には何が残った? そんなもののために長年苦労してきたのか…

こんな方が多いんです。

これはとても不幸なことです。

そんな方々に「金流が全て解決する」を、もっと積極的にお伝えしていこうと思っています。

(カネブランドマイスター 諏訪昭浩)

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