こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。

18日は広島経済同友会尾道支部様のお招きで、尾道にて講演をしてきました。テーマは、「外国語を話さなくてもできるインバウンドの接客法」です。1時間20分の講演では、接客法の話だけでなく、なぜ日本人の英語がダメなのか、ではどうすれば上達するのか、ということについてもお話いたしました。

でも、今日の話はその内容についてではなく、この機会に久しぶりに見た尾道市の変化について思うことです。

新しくなればいいというものではない。古いものを継承していく中にプライスレスな価値が生まれる

尾道の市内まで足を延ばすのは5年ぶり。まさに「海が見える 海が見えた 五年ぶりに見る尾道の海は懐かしい」(林芙美子「放浪記」より)です。

何より目についたのは、124年ぶりに改築された尾道駅と、その周辺の建物。一部瓦を使うなど、「古さ」の演出はありますが、とても近代的でした。

尾道で今、開発という名のもとに何が起こっているか、尾道の方からいろいろお話をうかがって、少し寂しい気持ちになりました。

新しい尾道駅に代表される開発は、時代を超えて存在してきた、たかが数十年の人生しか許されない人間の力を超越した、そんなものたちを、「新しいほうがいい、便利なほうがいい」、という人間の安直な考え方で壊してしまう行為だと、僕は思います。

講演の中で、求められるインバウンド対策は、「便利」ではなく「感動」の追求が大切だとお話ししましたが、街の開発もしかり。「便利」よりも「感動」が優先されるべきだと、僕は考えます。

福山市鞆の浦の再開発は、まさにこの「便利」と「感動」のぶつかり合いだと思います。どちらが正しいという話ではなく、利害関係者が「便利」と「感動」に関して共通の認識を持たない限り解決はできないでしょう。

インバウンドのための街づくりをする必要はありませんが、昨年初めて3000万人を突破したインバウンド数は、おそらくあと数年で6000万人にも達するようになるでしょう。それがどういうことか。巷にインバウンドが「あふれかえる」のです。

彼らだけでなく、我々も心地よい街づくり。たぶん、「便利」であり「感動」も生む。そういう新しいタイプの街づくりが必要になっているのかもしれません。

その新しい街づくりにおいては、古きよきものを継承し、新しい価値を与えるということが、絶対に必要だと考えます。

今日のまとめ

僕が住んでいる広島市の再開発も「便利」が「感動」に優先しているように感じます。いろんな考え方があるでしょう。有権者は「再開発に関する方針」をしっかり吟味して、自分がよしと思う肩を選ばなければなりません。絶対に選んではいけないのは、そんなこと、考えたこともない、という候補者でしょう。

この記事を書いた人
諏訪昭浩(すわあきひろ)
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
1961年広島生まれ。在米11年のMBAを持つ米国公認会計士として複数企業の経営を歴任した元エリートビジネスマン。自らが実践してきた、選ばれるため、売り上げるための仕組み作りと、パーソナルブランディングをベースに独自のノウハウを構築し、セミナーやコンサルティングを行っている。

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