こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。

来年、戦後70年以上変わらなかった新卒採用の方式が変わります。やっと終わる「異常」な状態を前に、これから必要になってくる職業人としてのあり方について書きました。

ただひたすらに専門性を磨き「~バカ」になること

4月23日の日本経済新聞電子版に次のような記事がありました。

経団連と大学側は22日、新卒学生の通年採用を拡大することで合意した。IT(情報技術)などの高い技術を持つ人材の通年採用が進めば、新卒一括採用で入社した人も含めて専門性が求められる時代になる。人材の流動化につながり、戦後続いた新卒一括採用と終身雇用に偏った雇用慣行は転機を迎える。

日本経済新聞 電子版(4月23日)
やっと変わる時が来ましたね。
終戦から経済成長を達成する時の雇用方法と、成熟し少子高齢化が進む時のそれは、当然同じであるはずがないのですが、この数十年の間、日本経済も経営も、何というか「フリーズ状態」「思考停止状態」にあって、必要な変更あるいはバージョンアップをしてきませんでした。
大量採用して社内で育成する方式は流動性を増した現在の労働市場環境では無意味です。また、「育成」と言っても、これまでの「育成」はどちらかというとゼネラリストを作る「育成」でスペシャリストを作るものではなかったので、社内で「偉い」ヒトが労働市場では「ただの人」である場合が多かったのです。
これからはヒトそれぞれが自分の「専門性」を磨いていく時代です。磨かなければ雇用されない時代が来ます。それは別段かわったことではなく、実はこちらの方があたりまえの事だと思います。
会社など属する組織のニーズにとらわれず、ただひたすらに自分の専門性を磨くことです。「~バカ」になることです。我が道を行くとはこういうことを言うのです。ここのオリエンテーションが不明確だと中途半端になって結局は淘汰されてしまうでしょう。
僕が住んでいたアメリカは最初からこのような雇用方法がとられ、新卒者も自分の「専門」をアピールします。そして、たとえば会計が専門であれば、会計をする仕事をするために雇用され、会計領域でキャリアパスを歩みます。
僕がアメリカで雇用されたときは財務会計の専門家としてです。それ以外の仕事をする事はありません。その先には当然トップマネジメントの世界があって、そこではゼネラリストの素養が必要なのですが、まずはしっかりとした専門がないとスタートに立てないのです。
専門を重視したこれからの雇用方法で、日本でも世界に通用するレベルのビジネスマンが多く輩出されると期待しています。
今日のまとめ

転職が当たり前になってきた現在の労働市場においてゼネラリストの需要は限定的です。一芸に秀でたスペシャリストでなければ雇用してもらえません。人の目なんかどうでもいいのです。自らに会社という枠をはめず、ひたすら自分の専門性を磨くことが、実は「会社のため」、そして「自分のため」になり、最終的には「世のため」になるのです。

この記事を書いた人
諏訪昭浩(すわあきひろ)
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
1961年広島生まれ。在米11年のMBAを持つ米国公認会計士として複数企業の経営を歴任した元エリートビジネスマン。自らが実践してきた、選ばれるため、売り上げるための仕組み作りと、パーソナルブランディングをベースに独自のノウハウを構築し、セミナーやコンサルティングを行っている。

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