こんにちは。継続的に売れる仕組み再構築の専門家、諏訪昭浩です。

広島でもUber Taxiが使えるようになりました。早速利用してみたときの事です。64歳の運転手さんが「使い方がよおわからんで最初は大変じゃったんですよ」と、技術の進歩についていけなくなったことを話されていました。

「技術の進歩か…」その時ふと、スティーブ・ジョブズが開発したNeXTコンピューターを思いましました。今週最後の記事は、NeXTの思い出についてです。

スティーブ・ジョブズは実現化されても夢のままで存在できる夢を創造した奇才であった

IT界のカリスマ、スティーブ・ジョブズという名前を聞いて、AppleとかMacintoshを連想する人は多いと思いますが、NeXTを思い出す人は少ないのではないでしょうか。

NeXTは、自分がスカウトしてきた「炭酸飲料屋」のジョン・スカリ-によって、アップル社を事実上追われたジョブズが作ったワークステーション会社です。

$飲食店を経営するMBA大将のよもやま話
開発目標は高等教育向けの安価なワークステーション。

搭載するオペレーティングシステムが存在しなかったため内製しました。開発には僕の母校であるカーネギーメロン大学のアビー・テバニアンが参加しています。

そのカーネギーメロン在学中に僕が見たのは、第二世代と呼ばれるNeXT cubeというコンピューターでした。

当時はまだインターネット・エクスプローラーがない時代。ネット接続もTELNETといって、電話回線を使ってアナログでつなぐ方式でした。そういう環境の中で、僕は学内のLANに驚き、UNIXのすばらしさに驚愕していました。そんな時に目にしたのがXeXTcubeでした。

業界に先駆けてCD-ROMドライブを採用するなど先進的なマシンでしたが、その後ハードウエア事業を売却してソフトに特化し、次のような偉大な功績を残しました。

プロセッサに依存しないOSであるNextSTEPはその後Mac OSXに引き継がれるし、オブジェクト指向の流れはオブジェクト指向プログラミングやGUI一般化につながっていくのです。

しかし、事業としては成功とは言えず、1996年には再びアップル社に買収されることになります。そしてこれをもってジョブズはアップル社にCEOとして復帰したのでした。

NeXTはアップル社を追い出されたジョブズが手がけた「夢のマシン」でした。

黒いそのマシンを初めて見た時に僕が感じたオーラは、それがジョブズの夢だったからに違いありません。それはまるでiPhoneと同じように思います。ジョブズがアップルに復帰してから生まれた「夢のマシン」は、iMacやiPod、iPhoneにiPadなど、枚挙にいとまがありません。

ジョブズという人は、実現化されても夢のままで存在できる夢を創造した奇才であったのだと思います。

NeXTの寿命は短かったですが、その技術は今なお「夢のマシン」達に引き継がれ、さらに新しい夢へとつながっていきます。

今日のまとめ

ジョブズから学ぶことはたくさんありますが、彼の生き様をみていると、経営においても生き方においても人生のあらゆる場面で、僕たちはもっと「夢」を大切にするべきなのではないかと思います。

この記事を書いた人
諏訪昭浩(すわあきひろ)
「継続的に売れる仕組み構築の専門家」
1961年広島生まれ。在米11年のMBAを持つ米国公認会計士として複数企業の経営を歴任した元エリートビジネスマン。自らが実践してきた、選ばれるため、売り上げるための仕組み作りと、パーソナルブランディングをベースに独自のノウハウを構築し、セミナーやコンサルティングを行っている。

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